貧血の症状:冷や汗について
貧血の症状による冷や汗
めまいや、冷や汗、ぼーっとするという事で貧血だと思い込んでいる人はいます。
これらは貧血ではなく、脳貧血(一過性の貧血)である可能性があります。脳貧血は脳に酸素が十分に行き届いてない状態を指すものですが、貧血の定義とは異なります。貧血とはあくまで赤血球の数やヘモグロビンの数が減ったために起こる脳の酸素不足です。
貧血の症状による冷や汗のメカニズム
脳貧血による冷や汗というのは、立ちくらみの症状が出てきて、ひどい時にはめまいだけでなく目の前が真っ暗になるというものです。長時間立っていたり、急に立ち上がる事にめまいや、冷や汗がおこり顔面蒼白や手足が冷たくなる、寒気がする、脈拍が遅くなるといった症状で、ひどい時には意識を失ってしまう場合もあります。
脳貧血の場合には、重力の影響により血液が下腿に集まってしまい、脳にまで酸素が行かなくなってしまいおこる事が原因です。そのために血液検査などの医療機関で検査を行っても異常はありません。
足を動かす(主にふくらはぎになりますが)事により、下腿から脳の方へと血液は送り出されるので、基本的に歩いているときなどには怒らず立っているとき、安静にしている場外から急に動いた時などの体位変換を起こす時に起こります。
学校の朝礼などで、長時間立ち続けることにより意識を失って倒れてしまうという事があります。特に子供に多くみられます、これは成長段階にいる子供は筋肉の発育も不十分なために起こるものです、大人は気分が悪くなるといった症状は見られますが、倒れてしまう事はほとんどありません。
また、献血などを行った後にも脳貧血を起こす可能性があります。献血を行った後などは急に立ち上がったりせず、ゆっくりと休養を取る事や体調がすぐれないとき、寝不足のときは控えるようにします。また、運動直後の献血も脳貧血を起こす事があるので控えた方が良いでしょう。
冷や汗を伴う貧血は一過性の脳貧血の可能性が高まりますが、このような症状が出た場合には、仰向けに寝て深呼吸をし、足を高くした状態で、脳に酸素が行くようにしましょう。吐き気を伴う場合は横向き(仰臥位)にして、足を高くし、顔も横にして軌道を確保しておきます。
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