再生不良性貧血の移植後
再生不良性貧血は骨髄移植も行われる
再生不良性貧血は貧血の一種ではあるものの、重症化すれば骨髄移植が必要になる病気です。
再生不良性貧血は、血液の成分を作り出している骨髄が異常を起こしているためにきちんとした成分を作ることができず、様々な症状がでます。この骨髄を正常な骨髄と入れ替えることで、きちんとした成分が作られるようになります。
骨髄移植が行われるのは40代未満の場合のみ。40代以上で骨髄移植を行うと、生存率が低下してしまうからです。
そして、40代未満であっても、骨髄移植後には注意をしなければなりません。
骨髄移植後にも注意が必要
骨髄移植とは、他の人の正常な髄液を貰う手術です。言い換えれば、他人の身体の一部を取り入れることです。
人間の身体は、体内に入った異物を排除しようとします。例えば、風邪のウイルスが体内に入った場合は免疫力によってウイルスを排除しますし、熱を発することでも排除しようとします。
これは骨髄移植で取り入れた髄液でも同様です。身体にとっては異物となるので、拒否反応を示す場合があります。そのためGVHDとも呼ばれる移植片対宿主病などを引き起こすこともあります。
拒否反応によって命を落とす人も少なくはありません。
拒否反応を避けるために
せっかく骨髄移植をしても、拒否反応によって命を落としてしまったのでは無駄に終わってしまいます。そのため、拒否反応を避けるための処置がおこなわれます。それが、免疫力を抑制する処置です。
異物を免疫力によって排除しようとするのであれば、その免疫力を抑えることで拒否反応は出なくなるのです。
しかし、免疫力を抑制するということは、感染症にかかりやすくなるということでもあります。そのため、骨髄移植の術後は無菌室に入る必要も出てくるのです。
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