再生不良性貧血と感染症
再生不良性貧血は感染症に注意
再生不良性貧血は難病指定されている病気であり、原因はいまだにはっきりとしていません。この再生不良性貧血は死亡例もあります。そのほとんどが感染症によるものです。病気自体が死因になるのではなく、合併症で死亡する例が多いのです。
再生不良性貧血を発症すると、なぜ感染症にかかりやすくなるのでしょうか。
好中球の減少で免疫力が低下する
再生不良性貧血は骨髄が異常を起こすことで血液の成分を作れなくなる病気です。どのような原因で異常を起こすのかはわかっていません。
血液の成分には、赤血球、血小板、好中球があり、このうち好中球は身体を細菌から守る働きをしています。この好中球が減少するということは、免疫力が低下することにつながります。
好中球の数値が回復しないという状態になった場合は、骨髄移植などで正常な成分が作られるようにしなければなりません。
骨髄移植でも免疫力が低下
症状があっかした場合などは骨髄移植によって、正常な働きをする骨髄を身体に入れることが必要となりますが、骨髄移植を行う際にも感染症に注意しなければなりません。
まず、骨髄移植を行う前には準備として抗がん剤を使用した治療が行われます。これによって白血球がなくなり、免疫力が低下します。
また、骨髄移植は他人の骨髄を移植するため身体が拒否反応を示すことがあります。これを避けるために、免疫抑制剤で免疫力を抑え、拒否反応を出ないようにします。これによっても感染症にかかりやすくなります。
再生不良性貧血を発症した場合には、治療前も治療後も感染症に注意しなければならないということです。ただの風邪でも大事に至る可能性があるため、十分に体調管理をしなければなりません。
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