鉄芽球性貧血の原因

鉄芽球性貧血の原因

鉄芽球性貧血の原因について

鉄芽球性貧血の基準について

診断の基準としてはまず、動機・立ちくらみ・頻脈に加えて貧血が見られるという事。

 

また、末梢血塗標本で正球性と小球性赤血球の混在があるという事や、ケッセイフェリチンの上昇、血清鉄の上昇、不飽和鉄結合機能の低下による鉄の利用傷害、血清鉄の抄出時間が減り、赤血球鉄利用率は低下する無効造血パターンというものがあります。また、骨髄で環状鉄芽球が全赤芽球の15%以上に見られるというのが基準になります。

 

また、血液検査を行うと、骨髄環状鉄芽球と呼ばれる血球が見つかります。

 

鉄芽球性貧血の原因について

様々な遺伝性または後天性の原因によっておこります。赤血球ミトコンドリア内への異常鉄沈着を生じる貧血の総称となります。

 

形態学的にいうと核の周囲に環状の鉄沈着があり、環状鉄芽球が骨髄で増加して無効造血という状態になります。これにより末梢で貧血が引き起こされます。ミトコンドリアへの鉄沈着はヘム合成障害によるものと考えられています。簡単に説明をすると、赤血球を作り出すのはコツ骨髄となりますが、骨髄造血に障害がおこる貧血です。また、造血に問題がないのにヘモグロビンの生成に障害が起こるケースもあります。

 

この病気はまれな病気で、症状としては全身倦怠感や息切れ、食欲不振が現れます。

 

先天的な異常の場合では幼児期に症状があらわれ、後天的な問題がある場合は中高年以降に見られます。原因としては突発性と続発性の2種類に分けられます。

 

突発性のものは原因がはっきりせず、原因不明となりますが、続発性の物は薬剤の投薬や服薬によるもの(インソニアジド・クロラムフェニコール等)の影響や慢性感染症、関節リウマチや、白血病や悪性新生物、アルコール中毒などが原因となっておこります。

 

続発性でヘモグロビン形成に異常がある場合は、原因となるものを除去する治療をすることで、貧血は改善されます。遺伝性の問題がある場合には、薬物療法が利用されます。

 

貧血は一般的に鉄分の不足で起こることが多いと考えられていますが、このように鉄分の補給では改善がされないケースもありますので、医師による診断を受けたうえで対処することが大切になります。

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