溶血性貧血と遺伝の関係
溶血性貧血には先天性と後天性がある
溶血性貧血には先天性と後天性があります。多くの場合は後天性であり、後天性の溶血性貧血を発症した人の過半数は、自己免疫が原因による溶血性貧血です。
もちろんそのほかの原因もあり、栄養素が不足してしまうことや、血管の異常、外部からの物理的な力による赤血球の破壊などが挙げられます。
しかし、原因がわからない場合も少なくないのが現状です。
そして先天性は、生まれつき溶血性貧血を持っている場合です。では、先天性の場合にはどのような原因が挙げられるのでしょうか。
先天性の溶血性貧血の原因
先天性の溶血性貧血の場合、赤血球の膜に異常が起きていることが考えられます。赤血球は膜につつまれており、その膜の中にヘモグロビンをはじめとした様々な物質が含まれています。
先天性の場合、生まれつき赤血球の膜が薄くなってしまっており、通常は120日ほどある赤血球の寿命が、15日から20日ほどになってしまい、赤血球を造るスピードが追い付かなくなることで貧血症状が起きます。
遺伝はしない病気
一般的な病気で先天性と聞くと、遺伝をする病気だと思い浮かべますが、溶血性貧血の場合、遺伝性はありません。先天性の場合は、あくまでも赤血球の膜の異常だけであり、両親が溶血性貧血を患っているからといって、子どもの溶血性貧血の発症率が上がるわけではありません。
そのため、出産を控えている女性で溶血性貧血を患っているという人も心配する必要はありません。
しかし、遺伝しないとはいえ、溶血性貧血を患っていることで妊娠中に胎児の発育に影響を与える可能性はあります。そのため、きちんと病院からの指示に従って生活することが重要になります。
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