溶血性貧血と脾臓
溶血性貧血は脾臓が関係している場合がある
溶血性貧血は、元々赤血球の膜が薄いことで発症する先天性と、外部からの影響で赤血球が破壊される後天性があります。
後天性の場合は、過半数が自己免疫によるものです。本来は身体を外敵から守るための免疫力が赤血球を攻撃することで破壊してしまうのです。
しかし、自己免疫によるもの以外にも原因があります。その原因が脾臓です。
ですが、脾臓という臓器を聞いたことがない人も多いでしょう。おそらくどこにあるのかを知らない人も多いはずです。
そんな脾臓がどのように溶血性貧血と関わっているのかを見ていきましょう。
脾臓とはどのような働きをするのか
そもそも脾臓とはどこにあり、どのような働きをするものなのでしょうか。
脾臓とはその名の通り臓器の一種です。これは、腹部の左上あたり、胃の裏側に存在しています。
構造は網目上になっており、これが大きな役割をもっています。
脾臓の役割は、血液中の赤血球の選別です。血液が脾臓を通る際に、正常な赤血球は網目を通り抜けていきますが、異常のある赤血球や老化した赤血球は網目に引っかかり、その後破壊されます。
これによって、血液中の赤血球は常に新鮮なものになるのです。
脾臓の働きに異常が起きることがある
脾臓が原因で溶血性貧血になる場合、脾臓の働きに異常が出ています。
脾臓の働きに異常が生じると、通常は異常な赤血球のみを破壊するところ、正常な赤血球も破壊するようになってしまうのです。
これによって血液中の赤血球が減少し、溶血性貧血を発症してしまうのです。この場合は、脾臓を摘出するための手術が行われます。
免疫力にしろ脾臓にしろ、普段は身体に良い効果をもたらすものが、溶血性貧血の原因になってしまうのです。
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