溶血性貧血の検査
溶血性貧血とはどのような貧血か
血液中には赤血球や白血球などの成分が存在しています。赤血球は酸素を体内に運ぶ役割をしており、この赤血球が減少すると身体が酸欠を起こします。これが貧血症状です。
一般的には鉄分が不足することで赤血球やヘモグロビンが作られないために貧血が起きます。しかし、赤血球が壊れてしまうことで起きる貧血もあります。それが溶血性貧血です。
赤血球は通常120日ほどの寿命がありますが、溶血性貧血では寿命が20日以下になることもあります。
検査は血液検査を重点的に行う
溶血性貧血の検査では、血液検査を重点的に行います。血液検査は赤血球の数値などから貧血状態かを確認し、乳酸脱水素酵素やビリルビンの数値も増加していれば溶血性貧血と診断します。
また、溶血性貧血の多くは自己免疫によるものです。そのため、クームス試験と呼ばれる検査が有効になります。この検査で陽性が出た場合は自己免疫性の溶血性貧血と診断することができます。
溶血性貧血で血液中に発生するビリルビンは溶血性貧血において特徴的なもので、赤血球が壊れた際に作り出されるものです。このビリルビンによって、溶血性貧血を外観からも判断しやすくなります。
黄疸も特徴の一つ
血液中のビリルビンが増加すると、黄疸がでます。黄疸は黄色い色素であるビリルビンによって皮膚や眼球が黄色っぽくなるもので、外観からも分かります。
そのため、貧血症状が出たうえで黄疸が出た場合は、溶血性貧血を疑うべきです。
溶血性貧血は貧血の一種とはいえ病気ですので、勝手な判断は非常に危険です。しかし、黄疸など判断しやすい要素があれば、病気の早期発見にもつながりますし、きちんとした治療を受けることができます。
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