鉄芽球性貧血のガイドライン
鉄芽球性貧血の診断
鉄芽球性貧血には診断から予後までのガイドラインがあります。これに従って病気に対応していきます。
まず、鉄芽球性貧血の診断を行います。この診断では、血液中の血清鉄の数値や骨髄中の環状鉄芽球の存在を確認します。
鉄芽球性貧血の場合は、体内に鉄分があったとしても、それをうまく使うことができない病気であるため、血液中の血清鉄は増加します。また、鉄芽球性貧血の特徴として、骨髄中に異常な赤芽球である環状鉄芽球が表れます。
しかし、遺伝性の鉄芽球性貧血の場合は診断が難しく、患者が子どもである場合や身内に鉄芽球性貧血を患っている人がいる場合には遺伝子検査を行うことで診断します。
それぞれの原因に合わせた治療方法
鉄芽球性貧血は原因が様々あります。主な原因はビタミンB6が不足していることです。そのため、薬でビタミンB6を補うことで症状は改善されます。
また、鉛やアルコールといった薬剤が原因の場合もあります。この場合は、これらの摂取を中止する必要があります。
また、遺伝性の場合は治療方法がなく、輸血などで対応されます。
鉄芽球性貧血の症状や輸血では、体内に余分な鉄分が溜まってしまい、鉄過剰症を発症してしまうことがあります。これを防ぐために、鉄キレート剤による鉄の排出促進も必要となります。
治療によって治るのか
鉄芽球性貧血は原因に合わせた治療を行えば完治する病気です。鉄過剰症によって合併症が引き起こされることもありますが、それもきちんと処置することで防ぐことができます。
しかし、遺伝性の場合は治療法がないため、完治は難しいとされています。輸血は行われますが、これは病気を治すものではなく、症状を抑えるものです。
遺伝性の場合には造血幹細胞移植という選択もありますが、前例がほとんどないため、やはり今のところ完治は難しいようです。
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