鉄芽球性貧血と遺伝の関係

鉄芽球性貧血と遺伝の関係

鉄芽球性貧血と遺伝の関係

鉄芽球性貧血は遺伝する

鉄芽球性貧血は貧血の一種ですが、原因が2つあります。一つは遺伝によって発症する先天性のもの。そしてもう一つが薬剤やビタミンB6不足による後天性のものです。

 

遺伝の場合は、両親が鉄芽球性貧血を発症している場合に発症する可能性が高く、主に幼児期以降に見られます。

 

先天性の鉄芽球性貧血は、後天性のものとは様々な点で異なります。

 

先天性の場合の診断

先天性の鉄芽球性貧血は診断が難しいものです。まず、精密検査をしなければ診断はできません。

 

精密検査により骨髄の検査を行います。そこで、骨髄の中にある環状鉄芽球によって先天性の鉄芽球性貧血を疑います。環状鉄芽球は異常なものであり、通常は存在しません。

 

また、骨髄に環状鉄芽球が存在している場合、患者が子どもであるか、両親などが鉄芽球性貧血を発症しているかを確認し、最終的には遺伝子検査によって先天性の鉄芽球性貧血を確定します。

 

このようにすぐには診断を確定できないのです。

 

遺伝性の場合は難病に指定される

先天性の鉄芽球性貧血は後天性と大きな違いがあります。それは治療方法です。

 

後天性の場合はビタミンB6が不足している場合にはビタミンB6の薬を投与するなど、原因に合わせた治療を行うことで症状は改善されます。

 

しかし先天性の場合は有効な治療方法がありません。そのため遺伝性鉄芽球性貧血として難病指定されています。

 

先天性の鉄芽球性貧血の場合は、定期的な輸血を行うしか方法がなく、症状が重症化してく場合には、造血幹細胞の移植が必要となります。

 

鉄芽球性貧血は先天性と後天性の場合で大きく異なるものであり、先天性の場合は非常に恐ろしい結果を招きかねません。遺伝が起こりうる環境である場合は注意が必要です。

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