鉄芽球性貧血の主な症状
鉄芽球性貧血はどの名の通り貧血の一種です。そのため、主な症状も貧血症状です。
一般的に起こりうる鉄欠乏性貧血と症状は似ており、めまいや動悸、頭痛などが起きます。これは、鉄芽球性貧血を発症すると、血液中の赤血球やヘモグロビンが減少するという、鉄欠乏性貧血と共通の状態になるためです。
しかし、鉄芽球性貧血は鉄欠乏性貧血とは明らかに異なる部分があります。
鉄芽球性貧血は鉄分を摂取していても発症する
鉄欠乏性貧血は鉄分を摂取していない場合など、体内の鉄分が不足した場合に発症します。しかし、鉄芽球性貧血は鉄分が不足していない状態で発症するのです。
なぜ、鉄分が不足していなくても発症するのかというと、鉄芽球性貧血は鉄分を使って赤血球やヘモグロビンを作り出すことができない病気だからです。鉄分をうまく利用できないのです。
鉄芽球性貧血の症状は貧血症状ですが、使われなかった鉄分によって別の症状を引き起こすことがあります。
使われなかった鉄の行き先
鉄芽球性貧血では鉄分をうまく利用できないため、残った鉄分は体内にとどまり、それらの鉄分は体内の様々な箇所に沈着します。
皮膚に沈着する場合には、皮膚の色素沈着が起こりますし、膵臓に沈着した場合には、糖尿病を引き起こすことがあります。
また、鉄分がとどまっている期間が長くなると、鉄過剰症が重くなり、心不全や肝障害なども引き起こされます。
初期こそ貧血と変わりない症状であるため、安心してしまうかもしれませんが、放置して症状が悪化していくと、様々な合併症を引き起こすことになります。
糖尿病に関しては、さらなる合併症につながることにもなりかねません。
決して安心のできない病気です。
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