巨赤芽球性貧血による胃の摘出

巨赤芽球性貧血による胃の摘出

巨赤芽球性貧血による胃の摘出

ビタミンB12が吸収できないために発症

貧血の中には巨赤芽球性貧血と呼ばれる、赤血球が大きくなってしまう貧血もあります。これは、細胞分裂の異常が関係しており、細胞分裂において重要な葉酸とビタミンB12の不足が原因です。

 

特にビタミンB12は簡単に摂取することができますが、不足してしまいます。それは摂取しても吸収することができなくなってしまっているからです。

 

では、なぜビタミンB12を吸収することができなくなるのでしょうか。

 

胃の摘出が大きく関係する

ビタミンB12は食べ物から体内に取り入れた後、胃から分泌される内因子と結合することで吸収できる形になり、その後腸の末端で吸収されます。

 

ビタミンB12が吸収できなくなる原因は、胃の異常、主に胃を切除した際に起こります。胃癌を患った場合などは、胃を全摘出することもあります。すると、胃の内因子は減少し、ビタミンB12を吸収できる形に変化することができなくなってしまいます。

 

そのため、いくらビタミンB12を摂取しても、不足してしまうという事態が起きるのです。

 

巨赤芽球性貧血に注意しておく

胃を切除、全摘出したことで巨赤芽球性貧血が発症する場合、胃の手術後3年から6年ほど経って発症することが多いそうです。すぐに発症するわけではなく、忘れたころに病は訪れるのです。

 

胃の手術を受けたことがある人は巨赤芽球性貧血になる可能性が極めて高いので、手術後は定期的な検査を受けることが大切です。早期発見に努めましょう。

 

また、胃を切除すると内因子は回復しないため、ビタミンB12の治療薬を注射することで体内に吸収させます。そのため、巨赤芽球性貧血の治療は一時的なものでなく、永続的に続けなければならないこともあります。

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